「口管強」取得で押さえるべきポイント:口腔機能管理の重要性
今回は口腔機能管理の実績についてご紹介いたします。
フィードデンタルパートナーズがサポートしている医院様の中で、口腔管理体制強化加算(以下、口管強)を取得する際に苦労される方が多いのが「口腔機能管理の実績」です。今まで算定してこなかった方も多いため、いざ始めようとすると何から始めたら良いか悩まれる方が多い印象です。これを機に一緒に概要を確認してみましょう!
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目次
1. 項目解説:口腔機能管理の実績
口管強に必要な口腔機能管理の実績は下記です。
口腔機能管理の実績(届出前1年間)…①~⑤合計12回以上の算定が必要
①歯科疾患管理料 100点 ※口腔機能低下症又は口腔機能発達不全症の管理を行う場合に限る。②歯科衛生実地指導料の口腔機能指導加算 10点
③小児口腔機能管理料 60点
④口腔機能管理料 60点
⑤歯科口腔リハビリテーション料3 50点
肝となるのは③小児口腔機能管理料と④口腔機能管理料です。
今回はこの2点に焦点を当てて解説いたします。
2. 小児口腔機能管理料について
■小児口腔機能管理料とは
小児口腔機能管理料 60点(月1回に限り算定)
+口腔管理体制強化加算 50点
小児口腔機能管理料は、関係学会の診断基準により「口腔機能発達不全症」と診断されている18歳未満の患者さんに対して、管理計画に基づき継続的な管理を実施する場合に月1回に限り算定できます。
赤ちゃんも高校生も、18歳未満であれば「小児口腔機能管理料」です!
関係学会の診断基準は離乳前と離乳後で分かれています。
詳しくはジーシー株式会社の「口腔機能情報サイト」の口腔機能発達不全症のぺージなどをご参考になさってください。
■口腔機能発達不全症の概要
口腔機能発達不全症とは「食べる機能」、「話す機能」、「その他の機能」が十分に発達していないか、正常に機能獲得ができておらず、明らかな摂食機能障害の原因疾患がなく、口腔機能の定型発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態です。
お口ぽかん、など。
詳しくは「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方 (令和 6年3月 日本歯科医学会)」をご確認ください。
■カラー写真撮影が必須
当該管理料の初回算定日には必ず実施する必要があります。その後は少なくとも当該管理料を 3 回算定するにあたり1回以上行いましょう。
3.口腔機能管理料
■口腔機能管理料とは
口腔機能管理料 60点(月1回に限り算定)
+口腔管理体制強化加算 50点
口腔機能管理料は、関係学会の診断基準により「口腔機能低下症」と診断されている50歳以上の患者さんであり、
①咀嚼機能低下(咀嚼能力検査 1 を算定した患者に限る)
②咬合力低下(咬合圧検査 1 を算定した患者に限る)
③低舌圧(舌圧検査を算定した患者に限る)
④口腔衛生状態不良(口腔細菌定量検査 2 を算定した患者に限る)
のいずれかに該当し、継続的な管理を実施する場合に月1回に限り算定できます。
詳しくはジーシー株式会社の「口腔機能情報サイト」の口腔機能低下症のぺージなどをご参考になさってください。
■口腔機能低下症の概要
口腔機能低下症とは、加齢だけでなく疾患や障害など様々な要因によって、口腔の機能が複合的に低下している疾患です。
口腔機能低下症の7つの下位症状
①口腔衛生状態不良
②口腔乾燥
③咬合力低下
④舌口唇運動機能低下
⑤低舌圧
⑥咀嚼機能低下
⑦嚥下機能低下
のうち、3項目以上該当する場合に口腔機能低下症と診断されます。
※「咬合力低下」「低舌圧」「咀嚼機能低下」「口腔衛生不良」のいずれかに該当する場合、口腔機能管理料が算定できます。
硬いものを食べなくなったり、むせやすくなる等。
放置していると口腔機能の低下だけでなく、低栄養やフレイル、サルコペニアなど全身の健康に繋がります。 個々の高齢者の生活環境や全身状態を見据えて口腔機能を適切に管理することが重要です。
4.まとめ
■小児口腔機能管理料のまとめ
点数:60点、月1回に限り算定。(+口腔管理体制強化加算 50点)
対象:「口腔機能発達不全症」と診断されている18歳未満の患者さん。
管理計画に基づき継続的な管理を実施する場合に月1回に限り算定できます。
※カラー写真の撮影が必須。
■口腔機能管理料のまとめ
点数:60点、月1回に限り算定。(+口腔管理体制強化加算 50点)
対象:「口腔機能低下症」と診断されている50歳以上の患者さん。
①咀嚼機能低下(咀嚼能力検査 1 を算定した患者に限る)
②咬合力低下(咬合圧検査 1 を算定した患者に限る)
③低舌圧(舌圧検査を算定した患者に限る)
④口腔衛生状態不良(口腔細菌定量検査 2 を算定した患者に限る)
のいずれかに該当し、継続的な管理を実施する場合に月1回に限り算定できます。
■今後の方針はどうなる?
令和6年の診療報酬改定の内容からも、国が予防医療に一層力を入れたいという方針が明確になり、小児の口腔機能発達不全と高齢者の口腔機能低下の両方に対応することが求められるようになりました。
2040年には団塊ジュニア世代が65歳以上となり、人口の約35%が高齢者となる「2040年問題」が本格化します。今後も医療費の増大が続く中、予防重視の方針は今後も変わらないのではないでしょうか。
口管強の取得はゴールではなく、その先の患者様の口腔機能の維持・改善、それに伴う患者様の満足度向上を目標に、医院の新たな経営の柱として定期予防型歯科医院の構築まで目指しましょう!
フィードでも上記でご説明した口腔機能管理料や、定期予防型歯科医院の構築のサポートを実施しております。外来が忙しくてなかなか調べる時間がないという方も、まずは無料相談にて口管強の取得に何が足りないか一緒に確認してみませんか。
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